箱根の地の利を生かして、静岡側と神奈川側の良質な食材をできるだけシンプルに調理したナチュラルでヘルシーなイタリア料理を提供しています。

 

野菜は三島の契約農家のものと小田原の路地ものを仕入れています。テイクアウトでも好評のジェラートは自分でいろいろな種類を食べてみて最も本場イタリアの味に近いと感じたクレマモーレ製の逸品をお出ししています。

 

 

20歳前半頃から食材に近い地方リゾート地に店を持つことを夢見ていました。関東近県で海と山の両方の食材に恵まれているリゾート地は箱根だけなんですよ。修行期間は東京とイタリアで過ごして今回初開業になります。

 

 

もともと物件数が少ない箱根エリアで、かつ商売に適した物件はとても稀少のため出逢えて本当にラッキーでした。物件は巡りあわせですよね。元八百屋さんで、3階建ての店舗件住居、1階の店舗面積は約10坪です。

 

近隣には同年齢のオーナーが経営するカフェや食堂があって(NARAYA CAFE、宮ノ下食堂森メシ)、皆、建築やアート、工芸品に造詣が深い方なんですよ。早速、仲良くしていただいて、皆で何かしたいね!箱根を盛り上げたいね!と盛り上がっています。

 

 

いい雰囲気と褒められます。施工のプロのお客様に「内装はどこがやったの?」「凄くいい木を使っているね」と褒められたことも何度かあります。

 

お客様の半数は地元の方でですね。富士屋ホテルやエクシブ等、近隣の有名ホテルの従業員の方が朝晩の勤務時間の合間を使って来店されます。宣伝はほとんどしていないので観光客は食べログの投稿を見て来られる方が多いです。

 

 

似たようなテイストの店を作る会社は他にもあったかと思いますが、ネットに掲載されている施工画像を見る限り山翠舎は古材を使った店以外は作っていないようでした。その一貫した姿勢が職人として信頼できると思ったからです。

 

あと、打ち合わせにデザイナーと現場監督が同席する仕事のスタイルも良かったです。デザイン画と現場の事情のすり合わせが一気にできるので効率いいですよね。

 

 

壁に明るい色を使いたいことと風除室を作りたいこと、あとはジェラートの販売コーナーを作りたいことぐらいです。その3つに山翠舎のテイストがプラスされればいいかなと。

 

風除室にこだわった理由はイタリアで修行した店にあって気に入っていたからです。戸を開けたらすぐに店内ではなく、風除室を経てから入店するとちょっと気持ちが切り替わるというか、そこから世界が変わるというか、茶室の“にじり口”みたいなものですよね。そんな機能が好きで、自分の店にもぜひ作りたかったんです。

 

 

今はまだまだ夫婦二人で店をまわすことに必死で余裕がありませんが、将来的には上階の住居部分も使って1軒丸ごと店にしたいですね。妻はもともと足裏マッサージのセラピストとして働いていたので3階はリラクゼーション施設にしてもいいなと考えています。ちょうど3階にはお風呂がありますし。もし実現できたら、別のところに住まないとですが(笑)。夢が広がりますね。