CONCEPT

CONCEPT コンセプト

古木で、心地よい、
空間を作ろう。

初めての店なのに、ホッとする。新しい店なのに、なつかしい。 それが空間づくりにおいて山翠舎がめざす居心地のよさ。 その立役者は、私たちが愛してやまない古木にあります。 90年近く前に長野県の木工所から始まった山翠舎は、 現在では店舗の提案と施工をトータルに行う 「空間づくりのパートナー」としてサービスを提供しています。

サステナビリティ
Sustainability

サステナビリティ

造っては壊す「ビルド&スクラップ」の時代は終わり、サステナブル(持続可能)な社会や環境への貢献は、もはや企業の必須事項となっています。
山翠舎では、こうしたことが叫ばれる以前の2004年から、古民家・古木(※1)の活用を事業の柱に掲げ、持続可能な社会づくりに取り組んできました。

これまで古木を使って手がけた店舗の設計・施工は500件以上。
業界No1の実績です(※2)。
地方に点在する古民家を、ただ壊して廃棄するのではなく、新たな価値を与えて資源として活用することで、環境への負荷を低減しています。
また、これにより、近年社会問題化している「空き家問題」の解消もめざしています。

こうした環境面への貢献度の高さから2018年に「エコマーク」の認定を受け、さらに2019年には、世界的な森林認証である「FSC認証」を取得しました。
これは、昨今、問題になっているアマゾン川流域や東南アジアの違法伐採など環境破壊につながるものを排除し、木材の産地や加工・流通過程が管理された合法で持続可能な木材を使おうという取り組みで、古材としては世界初の快挙です。
また、長野県県有林の森林支援にも取り組み、古木を活用することで、地域社会から世界規模レベルまで、森林保護の事業を展開しています。

※1「古木/こぼく/koboku」は山翠舎の登録商標
※2 店舗デザイン.com調べ

職人の技術
Craftmanship

職人の技術

一本一本の形状が異なり、独特の表情を見せる古木。
昔の木組みや手斧(ちょうな)の跡も残り、味わい深い一方で、工場であらかじめ加工されたプレカット材を使う簡単な工法が主流の現代では、正しい扱い方を知る職人は多くありません。
一般的な建築資材と比べて「直線が取れない。硬い。重い。加工しづらい……」そんな古木の扱いを図面で表すのは難しく、理想の設計を形にするためには、経験と知識を持った職人の技術が不可欠です。
その点、30年以上にわたり古民家の解体にも携わってきた山翠舎には、手刻みなど古来の匠の技を受け継ぎ、現代のデザインに生かすことのできる熟練の職人たちが多数在籍しています。
だからこそ、使い手にとって満足度が高く、居心地のよい空間が生み出せるのです。

さらに、そうした職人たちの高度な技術を若手大工に受け継いでいくことで、日本の伝統的な建築技術や職人文化も次世代に継承。
古民家の文化的価値の保全にもつなげています。

なお、施工においては、現場での安全性と効率性を高めるため、設計プランに合わせて、事前に自社倉庫兼工場で古木を加工することはもちろん、設計通りに組み上げるシミュレーション・検証も実施。
施工現場でのトラブルを最小限に抑えています。

ストーリーと文化を
継承する
Story & Culture

ストーリーと文化を継承する

古民家には日本の建築技術や文化、風土が色濃く残り、かつての住み手の思い出や歴史も詰まっています。
山翠舎では、そうした古民家から得られる上質な古い木材の入手場所や年代、経路、品質のほか、太さ・長さ・樹種・形状はもちろん、由来までも記録して一本一本の品番管理を徹底し、「古木」と名付けて商標を取得しています。
古民家の来歴まで探ることで、古木に残るストーリーを新たな価値として付加し、そのうえで再生しているのです。
先祖から受け継がれた大切な家への想いやかつての住み手の愛着が、古民家や古木を使いたい新たな事業者のストーリーとなり、それがまた、その場所を訪れる人との会話のきっかけも生み出しています。

山翠舎では、こうした古民家の解体から古木にまつわる一連のシステムを「古民家・古木サーキュラーエコノミー」として、より明確なかたちで体系化し、2020年にはGOOD DESIGN賞も受賞しました。
移築や再生によって古木を新たな空間に使うだけでは「モノ」の循環のみにとどまりますが、山翠舎では「FSC認証」といった「コト」、古木の魅力と古民家のストーリーを引き継ぐ「トキ」の3つを循環させ、付加価値を高めることで、循環型経済で最も重要な「利益」を生み出す仕組みをつくっています。

そして、自社倉庫兼工場で古木を常時5000本以上保管することで、店舗づくりのテーマやこだわりに合わせたストーリーを持つ古木のセレクトを可能にしています。

設計・施工から店舗運営、
さらに同業者支援まで
Construction to management

設計・施工から店舗運営、さらに同業者支援まで

一本一本の個性が豊かな古木は施工だけでなく、設計もひと筋縄ではいきません。高い知識と技術が求められます。だからこそ、山翠舎では、古木の流通から施工のみならず、設計・デザイン、引き渡し、アフターサポートまでのほぼすべてを自社による一貫体制で実現し、古木の魅力を限りなく生かせるよう、責任をもった仕組みづくりを展開しています。

これにより、外注マージンを必要としないため、事業者に高品質なクオリティを低コストで提供することを可能に。
さらに、設計・施工を行う同業者に対しても、古木の提供はもちろんのこと、古木の扱いに不慣れな場合は、古木に関する専門工事部分を山翠舎の熟練大工が請け負うことで、世の中への古木の普及と利用促進を図っています。

加えて、開業支援や、施工後のフォローアップで事業者との関係を大切にし続けるなど、通常の施工会社ではまず行わない、特徴的なサービスも展開しています。

・山翠舎OASISについて
店舗開業に伴う物件探しや資金計画、事業計画書作成などの開業サポートから、店舗のロゴマーク制作等グラフィックの提案、アフターメンテナンスまで、かゆいところに手が届くサポート体制を敷いています。

それぞれの想いを
素材でつなぐ
Ideas & materials

それぞれの想いを素材でつなぐ

山翠舎が最終的に行き着く先は、古木を通して「人と人、想いと想い」をつなぐ、プラットホームの提供です。
古民家や古木を使いたい事業者と、思い出の古民家を訳あって手放したいオーナーや住み手をマッチングし、事業者には古木を使った店舗の設計・施工を、古民家のオーナーには売却・解体を提案します。

そのためにめざしているのは、わたしたちが手がける設計・施工にも力を入れつつ、古民家・古木の供給者として日本伝統の建築技術の伝承や古民家の魅力を伝える黒子に徹すること。
古木のエンドユーザーであれば発注者として、また同業者であればパートナーとして。
古木に興味を持った全員が輪のようにつながっていく仕組みです。
古民家の所有者よし、利用者よし、事業者よし、社会よし。
「全方よし」のシステムで古木に関わる人々の関係を深め、それぞれが幸せになるプラットフォームづくりとともに環境への負荷も軽減させ、多面的な持続可能性を追求していきます。

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